
こんにちは。
肩関節機能研究会の郷間(@FujikataGoma)です。
今回は肩関節機能研究会の記事でありながら、肘関節に関する内容にしていきます。
なぜ肩関節機能研究会の記事で肘関節の投稿をするのかというと、
理由はすごく単純で“肩関節に非常に関与している”からです。
そこで皆さん
”肘関節は肩関節にどのような影響があるのか?”という疑問を抱くかと思います。
全てをお話しすると長くなってしまいますので
本記事では“肘関節伸展制限”という条件付きで解説していきたいと思います(^-^)!
肘関節伸展制限が肩関節に影響するものとして主に3つ挙げられます。
② 肘の可動域低下
③ 長さ‐張力曲線
では1つずつ説明していきたいと思います。
肘関節伸展制限×肩関節への影響
①関節内圧の上昇による肩関節痛への関与
たとえば何らかの原因で肘伸展-30°の患者さんがいたとします。
肩関節下垂位の状態を矢状面から観察した場合、肩甲上腕関節はどのようなアライメントになるのでしょうか?
このように正常の肘の場合はほとんど肩関節屈伸軸の0°で下垂していますが、肘関節伸展制限がある場合は上肢全体が重力により下方に引き下げられますが、肘が伸び切らないため“肩関節が軽度伸展位”となります。
一応動画でも解説しています!
https://vimeo.com/461584213/e4aa2ec048
実は上腕骨頸部骨折術後、三角筋などで長期固定した場合“肘関節が伸展制限”が後遺症として残ってしまう症例も時々見かけます。
(実際は術前後リハビリでセラピストが“肩だけにとらわれないか否か”というのが重要になっていきます。)
そして、この場合は常に軽度肩関節伸展位であるため、肩関節の関節内圧も上昇し安静時痛や夜間自発痛に関与していると考えております。
“肘伸展制限が肩関節痛に関与する”と考えていただけるとイメージしやすいかもしれません。
ちなみに身体としては伸展方向に働くモーメントに対して屈曲代償が働くため、上腕二頭筋や三角筋前部線維などはさらに筋緊張が上昇しやすいです。
②肘の可動域低下➡肩関節への負担
次に肘関節の可動域が低下することでかかる肩関節への負荷について考えていきたいと思います。
非常にシンプルです。
ADL上で肘関節が機能しない場合は隣接する肩関節に負荷がかかります。
これが肘関節制限のみの症例でしたらそこまで問題ないのですが、肩関節術後&肘関節可動域制限は酷ですよね。
とても簡単ですね。
③ 長さ‐張力曲線
最後は運動学的なお話になります。
みなさんも学生時代に長さ-張力曲線について運動学で勉強したと思います。
長さ張力曲線とは