肩甲骨の衝撃緩衝作用。ショックアブソーバーとは?

こんにちは。

肩関節機能研究会の郷間@FujikataGomaです。

今回は肩甲骨運動の中でも少しマイナーな言葉『ショックアブソーバー』について解説していきたいと思います。

『ショックアブソーバー』という言葉自体をはじめて聞いた方も多いのではないでしょうか?

横文字はなんだか難しいイメージを持ってしまいますよね。

ですが今回お話しする内容は、意外と知られていないけど理解するだけでも肩治療の幅が一気に広がる重要な肩甲骨機能になりますのでぜひ覚えてみてください(^-^)

ショックアブソーバーとは

『肩甲骨の衝撃緩衝作用』

これならなんとなくイメージが付きますね。

ショックアブソーバー=衝撃緩衝作用というイメージを持っていただければ概ね問題ありません。

郷間
自動車をいじるのが好きな人は詳しいかもしれませんね。
ショックアブソーバー (Shock absorber) とは、振動する機械構造建築物の振動を減衰する装置である。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)

 

車に詳しいならイメージつきやすいですが、車のことを詳しくない人には少しイメージするのが難しいですね。

ではこれならいかがでしょう。

 

みなさんも小学生の頃ホッピングで遊んだり、遊んでいる人を見たことはあるのではないでしょうか?
小学校三大玄関にある遊具(ホッピング、竹馬、一輪車)の一つですね。
余談ですが私が小学生の頃は三角ベース派でしたのであまりやったことがありません(^-^;
実はホッピングの下の部分は衝撃緩衝作用を担っており、下肢や体幹に対する床反力を減少させるだけではなく、上方向への運動を補助しています。
ではこのホッピングを人間の上肢に見立ててみましょう。
イメージとしては
乗る部分(青丸)が上腕骨
バネ(赤丸)が肩甲骨
地面(緑丸)が胸郭です

 もうばっちりですね!

もし、赤丸の肩甲骨(バネ)が無かったら...
考えるだけでも衝撃強くて痛そうですよね。

 

 

では実際に上肢でショックアブソーバー機構を利用した動きと利用しない動きをみてみましょう!

このように比較してみると一目瞭然ですね!

先程ホッピングに例えて上肢のショックアブソーバーを解説しましたが、この動画をみると床(胸郭)が硬すぎても床反力(衝撃)が強いでしょうし、肩甲骨の安定性がなくてもぐらつきが生じるので上肢帯のMobilityとStabilityのバランスが重要であることも伺えますね。

ショックアブソーバー機能に必須な筋肉

そもそも肩甲骨周囲にはどのような筋があり、どのような機能を担っているのでしょうか?

これらは肩甲骨運動の主を担う筋肉ですね。
他にも腱板筋群や烏口腕筋や上腕二頭筋、上腕三頭筋長頭、広背筋、大円筋なども肩甲骨に付着しますよね。

このあたりは今回のテーマから少し脱線してしまうので、本記事の最後にリンクしてある『合わせて読みたい記事』をご覧ください(^-^)ノ

 

では、これらの筋肉の中で円滑な”ショックアブソーバー機構”を遂行する上で最も重要な筋肉は何筋になるでしょうか?

おそらく前鋸筋になると思います。

理由は前鋸筋の主な作用が肩甲骨外転運動であるからです。

前鋸筋=肩甲骨外転作用

ここはみなさん授業でも教わっている内容ですね。

ですが本記事ではもう少し掘り下げていきたいと思います。

 

五十嵐絵美:肩甲挙筋,前鋸筋,菱形筋の機能解剖学的研究(2008)

https://jglobal.jst.go.jp/detail?JGLOBAL_ID=200902277377578426

前鋸筋各筋束ごとの機能
上部筋束
 肩甲挙筋収縮時に上内側へ引き上げられる際、上角を胸郭に密着する役割を担う。

中部筋束

 肩甲骨を外転する。 ※大菱形筋が拮抗する。

下部筋束

 肩甲骨下角を上方回旋する。 ※肩甲挙筋と小菱形筋が拮抗する。
こちらの資料からわかることは、前鋸筋の各筋束がバランスよく機能することが重要でありますが、なかでも中部筋束が外転作用に重要であることがわかりますね。
ではどのようにして中部筋束を効率よく活動させることができるのでしょうか?
前鋸筋は肩甲骨と胸郭の間に走行していて、運動中に直接触知することは困難ですよね。
そのため、私なりの方法なのですが拮抗筋の大菱形筋を触知しながら大菱形筋が伸張することを確認しながら肩甲骨運動を促すことでスムーズな運動が遂行できるのではないかと考えました。
大菱形筋は第2-5胸椎棘突起から起始し、肩甲骨の棘三角から下角におよび内側縁に付着します。
出典 
林典雄:運動療法のための機能解剖学的触診技術 上肢 改定第2版 メジカルビュー社

しっかりと大菱形筋の触知しながら肩甲骨の外転運動を行うことができればおそらく前鋸筋も上手く促せているかもしれません(^-^)ノ

ここで私が普段臨床で行っているショックアブソーバーの漸増負荷訓練をご紹介します。

 

前鋸筋促通のポイント
▪早期の段階では徒手的に前鋸筋の収縮と弛緩を反復的に行い、前鋸筋自体を賦活化を促す。
▪慣れてきたら遠心性収縮を重点的に行う。
▪無負荷、自重、反動などバリエーションを持たせる。

 

では最後になりますが実は以前Twitterでもショックアブソーバーについて投稿していますので確認してみてください✨
Twitter界の諸先生方とのディスカッションも参考になるかと思います(私は非常に勉強させてもらっています)!

もうイメージばっちりですよね!

ということで今回はおしまいにしたいと思います✨

ショックアブソーバーは普段馴染みの無い言葉ではありますがぜひ今後の臨床に活かしてみてください(^-^)ノ

下に合わせて読んでいただきたい記事もリンクしてありますので是非ご一読ください👍

今後も皆さんに有益な情報がお届けできるよう尽力いたします!

こちら⇩の公式ラインをご登録いただくと、最新記事セミナー情報なども先行配信していますので是非ご登録のほどよろしくお願いいたします(^-^)

以上、藤沢肩関節機能研究会 郷間でした(^ ^)

郷間
最後まで読んでいただきありがとうございました!
おすすめの記事