可動域制限から考える制限因子の鑑別法

 

こんにちは。

肩関節機能研究会の郷間@FujikataGomaです。

今回は”可動域制限から考える制限因子の鑑別法というテーマでお話していきたいと思います。

本記事を読んでいただく事で、
・前下方軟部組織の柔軟性低下が関節可動域にどのような影響をもたらすのか
・前下方軟部組織には何があるのか
・前下方軟部組織の柔軟性低下にはどのような介入をすべきなのか
といった臨床の疑問を解決するヒントが見つかるかもしれません。

本記事は3~5分ほどで読み切ることができますので、ぜひ最後まで読んでみてください(^-^)

郷間
基本的なところですがとても重要な内容です!

可動域制限の原因は必ずしも軟部組織だけが原因ではない

肩関節の可動域制限が生じ、可動域最終域で痛みが伴った場合、みなさんはなにを疑いますか

おそらく多くの方が”インピンジメント”を疑うかと思います。

では、インピンジメントの原因として皆さんはなにを疑いますか

この質問に対してはほとんどの方が”軟部組織の硬さ”と答えるかと思います。

私も新人時代は盲目的に軟部組織へのアプローチを行っていた時期もありますし、むしろ多くの肩関節疾患に関わる患者さんの大半が軟部組織へのアプローチで改善することが多いので、その答えはあながち間違えていないと思います。

しかし、インピンジメントの原因の中には骨の変形や転位、骨棘形成、石灰沈着など様々な要素が単体ないし複数関与していることがあります。

本記事ではこれらの器質的な問題についてあまり触れませんがいつかこれらをテーマにお話していきたいと思います。

ということで今回はインピンジメントに関与する様々な原因の中からも”軟部組織の硬さ”にフォーカスをあてて解説していきたいと思います。
理由は単純です。リハビリ適応だからです。
(骨棘や石灰、変形など器質的な問題はどうしてもリハビリの範疇を超えてしまうことも多いですので...

前下方軟部組織による可動域への影響

軟部組織の硬さの評価を行う時、みなさんはどのような方法を選択しますか?
私はとてもシンプルですが関節可動域評価を行います。

しかし単純な関節可動域評価をするのではなく、肩甲骨を固定して”肩甲上腕関節実質の可動域”を評価することを意識して行っています。

肩甲上腕関節を固定するメリットは様々な情報を得ることができることです。
具体例を挙げてみたいと思います。

肩甲骨を固定しないで可動域を評価した場合
・可動域制限(可動域に左右差)があった➡肩甲上腕関節か肩甲胸郭関節に問題があるかもしれない
・可動域制限(可動域に左右差)がなかった➡肩甲上腕関節と肩甲胸郭関節に問題はなさそう
肩甲骨を固定して可動域を評価した場合
・可動域制限(可動域に左右差)があった➡肩甲上腕関節に原因があるかもしれない
・可動域制限(可動域に左右差)がなかった➡肩甲胸郭関節に原因があるかもしれない
この2つをぱっと読むとあまり差が無さそうに感じますが、よく見ると肩甲骨を固定して可動域を評価した場合の方が、問題点の抽出に繋がりやすいことがわかるかと思います。

このポイントを押さえることができれば、可動域制限から考えられる問題点の抽出、そしてアプローチまでの流れが非常にスムーズになってきます

今回は前下方軟部組織にフォーカスをあてて考えてみたいと思います。

前下方軟部組織の柔軟性が低下している場合は、
①水平伸展
②2nd外旋(外転90度での外旋)
③3rd外旋(屈曲90度での外旋)が制限されることが多いです。

したがって、みなさんが普段からなんとなくやっている関節可動域評価の中で
これら3つの可動域制限が顕著な場合、肩甲上腕関節においては前下方軟部組織の柔軟性が低下している可能性を考えてみるのも良いかもしれません。

ちなみに
前下方軟部組織には筋肉関節包、靭帯がありますので以下の軟部組織を疑ってみましょう。

筋肉
大胸筋胸肋部線維
小胸筋
上腕二頭筋
肩甲下筋下部線維
烏口腕筋
関節包・靭帯
前方関節包
中関節上腕靭帯
前下関節上腕靭帯
結構多いですね💦
ではこれらすべてをに介入するにはどのくらい時間がかかるのでしょうか?

限られた時間でなぜこの治療を選ぶのかを自問自答する

先程の8つの組織に全て介入をするとなるとどのくらい時間がかかると思いますか?

おそらく、可動域訓練のあとに動作定着を目的に運動療法やHome-exの指導を必ず行うので40-60分はかかってしまうかもしれません。

では、時間の限られている私達セラピストはどのようにしてこの問題を切り抜けていけばいいのでしょうか?

そうです。
更なる精査が必要ということです。

評価の精度を上げて8つある問題点を最低半分(4つ)、できれば1つまで絞ることができれば20分の介入でも患者さんは改善に向かう可能性があると思います。

今回の記事では、具体的な治療例は挙げていませんが、ある程度の問題点を抽出後、さらなる精査で核心を突くような評価、介入が必要であることがご理解いただけたのではないでしょうか?

ということで、本記事はこのあたりで締めたいと思います。

これからも一緒に研鑽していきましょう!!

今後も皆さんに有益な情報がお届けできるよう尽力いたします!

以上、肩関節機能研究会の郷間からでしたっ(^-^)ノ

まとめ

・肩甲上腕関節可動域を評価する場合は肩甲骨を固定する。
・前下方軟部組織の影響で、酔鯨伸展、2nd外旋、3rd外旋が制限されやすい。
・前下方軟部組織に位置する軟部組織を記憶していしまいましょう。

 

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