

肩甲骨の関節窩は肩甲骨を側面(外側)から見た際に観察することのできる,上腕骨との"関節面"です。
※『窩』という言葉は窪(くぼ)みを意味します。
前方から見ると
ココに位置しているのですが…
ちょっとよくわからないですよね?
横から見てみましょう!
関節窩は上腕骨の"骨頭"と接する部位(場所)になるのですが,骨頭と比べて浅いため,とても不安定な関節なんです。
どれくらい浅いかというと…
【骨頭の面積に対して関節窩の面積】が1/3~1/4と極端に少ないからです。
この浅いことの『何が良くないのか?』
ちょっとした具体例を提示します↓
例えば…
深い穴にはまったボールは外に押し出そうとしても
なかなか外にはでないですよね?
そして,
浅い穴であれば容易に外へと押し出せることが
わかると思います。
なんとなくイメージがでるでしょうか?
とりあえず
「不安定」であるということがわかれば良いと思います(^^)

しかし…
肩甲上腕関節は関節窩が浅い"まま"で不安定だと脱臼しやすくなってしまいます。
ですので、
それを補うために肩甲上腕関節には,安定化機構というものが存在します。
静的安定機構と動的安定機構というものがあるのですが
これについては別記事で説明します。
次からは"関節窩周辺の骨指標"についてです
関節上結節
関節上結節は関節窩の上方に位置しています。
※結節という言葉は「隆起」を意味しています。
そしてここは
上腕二頭筋長頭の起始部でもあります。
この上腕二頭筋についてはまた別の記事で説明していきますね!
外側から見るとこのような位置ですが,上方から観察してみるとこのような感じに位置していることがわかります
(烏口突起に向かう部分)も関節上結節だといわれることもあります。
関節下結節
関節下結節は関節窩の下方に位置しています。
そしてここには上腕三頭筋長頭が付着すると言われています。



まとめ
→それによるデメリット
・関節上結節と関節窩結節の詳細な位置
関節窩についての知識を臨床でどう活かすか?
関節窩の高さ(縦径)と幅(横径)ってどれくらいか知っていますか?
このサイズを把握することは僕らセラピストにはそれほど重要ではないと思いますが
医師においては,RSA(Reverse Shoulder Arthroplasty):リバース型人工肩関節置換術をする際にこの関節窩の大きさを"一応"気にするようです(´・ω・`) pic.twitter.com/vWfGfbvU5q
— 志水 康太(kota shimizu) (@echohuku) December 12, 2020
TSA(人工肩関節全置換術)の場合、関節窩の大きさと後傾を気にするみたいです。後傾角度が大きいと、関節窩のコンポーネントが肩甲骨皮質骨内に固定できないので、TSAではなくRSA(リバース型人工肩関節置換術)が選択されるようです!!! https://t.co/DwhzU1PyCy
— たくみロドリゲス@運動器理学療法士 (@TakumiRodrigues) December 12, 2020
”私の場合は”肩関節治療に関わるセラピストさん方には
関節窩の縦径と横径の把握は必要だと考えています!厳密にいうと
関節窩だけではなく、骨頭直径との比率がPointだと考えています!小さい受け皿(関節窩)に対して大きいボール(骨頭)...
脱臼しやすいわけですね💦横径が小さい➡前方脱臼多い https://t.co/yYhyMdXtUW pic.twitter.com/I9boHUgTqR
— 藤沢肩関節機能研究会 郷間 (@FujikataGoma) December 12, 2020
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