腱板筋群の名称と位置関係の覚え方

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こんにちは。

肩関節機能研究会の郷間@FujikataGomaです。

今回は肩関節を矢状面(横)から見た解剖の説明をしていきたいと思います。
本記事を読んでいただく事で、なんとなく覚えていた腱板筋群の位置関係を理解し臨床に落とし込むきっかけができるかと思います(^-^)

また、腱板筋群の位置関係を理解できるだけでなく、腱板筋群の略称(英語)もさらっと言えるようになるよう記事にまとめています✨

今回は気軽に読めるよう、要点だけまとめていますので最後まで読んでいただければ幸いです。

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郷間
そもそも腱板筋群っていくつあるんだっけ?

腱板筋群とは

腱板筋群(Rotator cuff muscleとは)
Rotator cuff とは上腕骨頭につく4つの筋腱部musculotendinous cuffの臨床的呼び名である。
カフは袖口という意味があり、ローテーターとは大・小結節につき自在に上腕骨を回旋する腱終末の機能を表現している。
信原克哉:肩 その機能と臨床,第4版.医学書院.東京.2012. 

もともとRotator cuff という言葉も海外から日本に流れてきた言葉であり、それを日本で”腱板、腱板筋群”として広まったようですね。
ちなみに中国では腱板のことを”肩袖”と言うようです。(私も知りませんでした!)

4つの腱板
棘上筋
棘下筋
小円筋
肩甲下筋

みなさんも腱板が4つある。棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋の4種類がある。というのはもちろんご存じかと思います。

おそらく学生さん(2年生くらい)も8割くらいは答えられるのではないでしょうか(^-^)

 

では腱板筋群の位置関係を自信をもって答えられる方はどれくらいいるでしょうか?

腱板筋群の位置関係

 

左図は右肩甲骨の骨模型を矢状面(横)から表しています。
こちらの図では右が前方、左が後方となります。

では左図に腱板筋群を加えてみましょう(右図)。
上方に棘上筋、後方に棘下筋、後下方に小円筋、前方に肩甲下筋が位置します。

このように腱板筋群は関節窩と骨頭の求心力を維持するためにそれぞれの筋肉がバランスよく肩甲上腕関節を覆うような位置構造となっています

そのため、腱板が断裂すると求心バランスが保てなくなりインピンジメントなどが生じてしまう可能性が高まります。
例でいえば棘上筋が断裂すると骨頭は上方変位してしまいますし、前方の肩甲下筋が断裂すれば骨頭が前方変位してしまいます。
※あくまで簡単な説明です。厳密には様々な組織により構成されているので棘上筋の微細な損傷程度ではそこまで骨頭の変位には影響しないと考えています。

 

では腱板筋群はそれぞれどのような作用があるのでしょうか?

本記事では大まかな作用のみ解説していきます。

腱板筋群の作用
棘上筋=外転
棘下筋=外旋
小円筋=外旋
肩甲下筋=内旋
矢状面の図から見ても上方に位置する棘上筋が外転作用後方に位置する棘下筋と小円筋が外旋作用前方に位置する肩甲下筋が内旋作用に働くことはイメージしやすいかと思います。

腱板筋群の位置関係と作用も理解できたところでもう少し掘り下げたところまで理解してみましょう!

英語や略称は必要?

みなさんは関節や筋肉、靭帯などを英語で略したりしていますか?

私は極力英語を使わないようにしています✨

 

例えば…
外側上顆炎はECRBやEDLの強い牽引力により外側上顆にenthesopathyが生じている症例が多い。

なんとなく意味は伝わりますが、肘を専門としていないもしくは整形分野に関わりが少ない人には意味が解らないですよね。

ですが
外側上顆炎は短橈側手根伸筋や総指伸筋の強い牽引力により外側上顆に付着部障害が生じている症例が多い。

これなら専門でくてもほなとんどのセラピストが理解できると思います。

※英語を間違えていたらすみません。

では英語を使うメリットは何があるのでしょうか?
いくつか考えてみました。

英語や略称を理解するメリット
  • 英論文や英語の記事をなんとなく理解できる。(単語レベルだと困難...)
  • かっこいい(ほとんどがこれだと思います!笑)
  • Dr陣がカルテやカンファレンスに英語を用いる(←これが一番重要です!!!

このように、多く(笑)のメリットがありますが、私は最後の『Dr陣がカルテやカンファレンスに英語を用いる』を7割の目的として覚えています。(3割はかっこいい、かっこつけたいが目的です、すいません...)

ですのでケースバイケースではありますが、英語は使わなくても読める、聞けるレベルにしておいた方がDrとの共通言語としてとても重要ですので、ぜひ覚えてみてください✨

 

では少し脱線してしまいましたが、ここからは話に戻って腱板筋群の英語と略称について簡単に解説していきたいと思います(^-^)ノ

腱板筋群の英語と略称

 

棘上筋は英語でsupraspinatus muscleといい、略称ではSSPといわれることが多いです。

supraspinatus muscle:スープラ スピナタス マッスル 

マッスル以外ってあまり使ったことのない言葉ですね。

ですがこれならどうでしょうか?
Supra=上の
Spinatus=棘の
Muscle=筋肉
上の棘の筋肉=棘上筋

郷間
これなら覚えやすいですね(^-^)

 

では次に棘下筋です。

棘下筋は英語でinfraspinatus muscleといい、略称ではISPと言われることが多いです。

Infraspinatus muscle:インフラ スピナタス マッスル

Infra=下の
Spinatus=棘の
Muscle=筋肉
下の棘の筋肉=棘下筋

郷間
もうコツがわかってきましたね(^-^)
ではどんどんいきましょう!

小円筋は英語でteres minor muscleといい、略称ではTmと言われることが多いです。

Teres minor muscle:テレス マイナー マッスル

Teres=円
minor=小さい
Muscle=筋肉
円状の小さい筋肉=小円筋

郷間
では最後の筋肉です!

肩甲下筋は英語でSubscapularis minor muscleといい、略称ではSSC言われることが多いです。

subscapularis muscle:サブ スキャプラリス マッスル

sub=下の
scapularis=肩甲骨の
Muscle=筋肉
下の肩甲骨の筋肉=肩甲下筋

郷間
なんだかわかってきた気がしますね!
この規則性を理解できれば他の筋肉にも応用できそうですね!

小円筋がMinorで小さいであれば、大円筋はMajorで大きいという表現になりますね!
野球もマイナーリーグやメジャーリーグって言われますので意外と身近の英語を使われていることもわかってきますね(^-^)

 

これであなたも腱板筋群の位置関係と英語と略称はばっちりですよね!

ということで今回はここでおしまいにしたいと思います✨

位置関係や英語、略称を覚えていることでDrとの共通言語も理解できるようになることで、よりよい臨床に繋がりそうですね。
ぜひ活かしてみてください(^-^)ノ

今後も皆さんに有益な情報がお届けできるよう尽力いたします!

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