
みなさんこんにちは、肩関節機能研究会 研究生の佐藤雅文です😄
(Twitter⇨@masagaze、Instagram⇨@masafumi_s_)
いきなりですが!
みなさんは肩関節周囲炎の患者さん、特に炎症期に対する運動療法、
はどのように考え、実践していますか?


✅夜間のポジショニングだけ指導すればいいのでは? と考えている方
肩関節周囲炎の病期のおさらい
まずは肩関節周囲炎の病期についてですが、
①炎症期 ②拘縮期 ③回復期 の順に経過していきます。
報告によっては4つのフェイズに段階されていたりもしますが、内容としては
・強い疼痛の出現(安静時痛・夜間痛の出現、最終可動域前での疼痛)
・疼痛の軽減、関節の硬さが増強
・疼痛、関節の硬さともに軽減し、機能障害の改善が認められてくる
こういった流れを理解していただければと思います。
炎症期の運動療法
この時期は安静時痛や夜間痛の出現、最終可動域前での強い運動時痛などが見られます。
ちなみに、”個人的に”一番苦労していた・なにをすればいいのか迷っていた、時期になります^^;
『痛みがあるけど、どこまで動かしていいんだろう?』
『あまり動かさないでいると、拘縮になりそうで心配!』
こう考えていましたが、同じように肩関節を担当しはじめた方で、こう考えていた方はいらっしゃるのではないでしょうか。
私は実際に痛みを増強させながら積極的に介入しすぎて、
疼痛や可動域制限、機能障害の改善が遅延しているように感じた症例を経験したこともありました^^;
こういった炎症期と考えられる方に対して理学療法士の立場からできることとして、
夜間のポジショニングはよく耳にしますが
・痛みの伴わない範囲での可動域練習や運動療法
・患者教育(セルフケア・病態理解)なども推奨されています。
また関節可動域の改善は単独での運動療法でも期待できると言われていますが、
痛みの改善については関節内ステロイド薬投与の方が効果が高いともされています。
そのため、医師による痛みの治療と共同しながら介入して行く必要があります。
逆に言うと、
”すべて一人でなんとかしようとせず、やるべきことをやれば必要以上に焦る必要はない”
と思います😊
痛みが強すぎる場合は…??
先ほどから”痛みのない範囲での運動療法”と言いますが、

・痛覚強度の減少
・痛覚感受性が減少する減少

まとめ
・痛みそのものは医師による治療の方が効果的な場合も多いため、
必要以上に焦らず共同して介入していく。
・炎症期(安静時痛や夜間痛の出現、最終可動域前での強い運動時痛)では、ポジショニング指導に加え、
痛みの伴わない範囲での可動域練習や運動療法、患者教育(セルフケア・病態理解)が有用。
・痛みが強すぎる場合は、ウォーキングや自転車などの全身の有酸素運動を行うことも有用。
・患者さんが焦らないよう、また運動を行なっていただくために、
病態の理解を促しながら、セルフケア定着を目指す。
参考文献
Kelley MJ, Shaffer MA, Kuhn JE, et al : Shoulder pain and mobility deficits : adhesive capsulitis. J Orthop Sports Phys Ther 43 : 1-31,2013.
Challoumas D, Biddle M, McLean M, et al : Comparison of treatments for frozen shoulder : A systematic review and meta-analysis. JAMA Netw Open 3 : e2029581,2020.
Lannersten L, Kosek E : Dysfunction of endogenous pain inhibition during exercise with painful muscles in patients with shoulder myalgia and fibromyalgia. Pain 151 : 77-86,2010.
松原貴子:EIHについて:ペインリハビリテーションの観点から.ペインクリニック 38 : 601-608,2017.
松原貴子: 運動による疼痛抑制の神経メカニズム.ペインクリニック 35 : 16555-1661,2014.
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